第二部
第五章~再びの誓~
とんとんとん
包丁の音がする・・・。
俺は・・今どこにいるんだ・・?
あれ?・・
ギコは天井を見上げたすると白い天井が見えた。
「あっ・・起きましたか?」
横を見るとしぃがいた。
「こ・・こは・・?」
「私のお家です。」
しぃはまた料理を再開した。
ギコは鏡を見てみる。
「!?」
ギコの羽が小さくなっている・・。
「うそだろ・・・?」
ギコは眼を疑った。
死神にとって羽は命と同じぐらい大事なものなのだ。
「手も感覚がない・・。」
ギコは手を見るとかすかに震えていた。
「そろそろ潮時か・・。」
ギコは俯きながら空を見た。
「さようなら・・。」
ギコは窓から飛び降りた・・しぃにはそれが天使が舞い降りたように見えた・・。
「ギコエルさん!!」
ギコはゆっくりと地につく、しぃが見たときはギコの亡骸はもうなかった・・。
「どうして・・みんな私を置いてゆくの・・。」
しぃはその場に座った・・。
最終章~一生の恋人~
~病院~
「ドクター!!」
「なんだ?」
「彼が、ギコが意識を取り戻してきてます!!」
「なんだと!?」
ドクターは少年のいるところに駆けつけた。
少年はカプセルのようなところで寝ていた・・。
「よかった・・。」
そこにいたドクターたちは泣いていた・・。
とくんとくん
少年の鼓動が静かに響いていた・・。
「聞こえるか?ギコ君・・。」
「ギ・・コ・・?」
ドクターは少年に話しかけている・・。
「そう。君の名前だよ。」
「・・し・・ぃ・・に・・あわ・・せ・・て。」
「誰だい?それは・・。」
「だい・・じな・・人・・。」
少年は眠ってしまった・・。
「ドクター・・。」
「まだ数年はかかる。それまでだ・・。」
「はい。」
~数年後~
しぃは立派な大人になっていた。
彼女はデザイナーの仕事を一流にやっている。
「さて、もう遅いし、帰ろう。」
しぃは大都市の街道を抜けていった・・。
すると目の前に憶えのあるAAがいた。
「うそ・・。」
しぃは手に持っていたカバンを落としてしまう。
「よう。」
「ギコ君・・。」
「はは。やっと帰ってきたぜ。」
しぃはギコの胸へと走っていった・・。
「会いたかった・・ものすごい・・さびしかったんだからぁ・・。」
ギコはしぃの頭を抱えた。
「ごめんな・・。」
「うっ・・うっ・・。」
もう君とは二度と離れないから・・一生に生きてゆこう・・。
何があっても・・そう・・
ずっと・・一緒に・・。
第壱部~完~
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