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EUR57-002-2006 ユスフ・カディル・トフティさんら、拷問・隔離拘禁・死刑の懸念

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EUR57/002/2006 送還されたユスフ・カディル・トフティさんら、拷問・隔離拘禁・死刑の懸念

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事案の概要

ユスフ・カディル・トフティ(Yusuf Kadir Tohti、托蒂)さんとアブドゥカディル・シディク(Abdukadir Sidik、西迪克)さんは、中国の新疆ウイグル自治区出身だが、[2006年]5月10日にカザフスタンから中国に強制送還され、隔離拘禁されている。二人は、拷問や虐待など深刻な人権侵害の危険にあり、さらに「犯罪」が「深刻」だと見なされると、死刑の可能性もある。

カザフスタン当局は、二人をカザフスタンのアルマティから中国のウルムチに送還した。アルマティの特別行政裁判所で二人が滞在の規定に違反したとの決定が下ったためである。

報告によると、ユスフ・カディル・トフティさんは、1996年に中国からカザフスタンに逃げ、2006年3月8日にカザフスタン当局に逮捕されたとのことである。中国当局は、彼を「分離主義」で起訴し、逃亡犯人引渡しを要求したという。アブドゥカディル・シディクさんは1999年に新疆から亡命した。中国当局の少数民族政策、特に、ウイグル人が産める子どもの数を制限する家族計画政策の実施に公然と抗議した後である。彼は、国境を不法に越えたとしてカザフスタン当局に起訴され、6か月の服役に科せられた。

背景情報

数年来、アムネスティ・インターナショナルには、中国のウイグル人がカザフスタンなどの中央アジアをはじめとする隣国から強制送還されるケースの報告が増えている。最近のケースでは、強制送還された人が、拷問や不公正な裁判、さらには死刑などの深刻な人権侵害の対象とされているという報告もある。

中国当局は、新疆の「三悪勢力」、すなわち「分離主義者・テロリスト・宗教過激派」の取締りを強化してきたが、それはウイグル地域社会に広範囲に深刻な人権侵害を引き起こし、多くの人が亡命するきっかけとなった。

中国では死刑の適用範囲が広く、また独断的に使われることも多い。入手可能な公的報告書から、アムネスティは2005年に3,900 人に死刑判決が下され、少なくとも1,770人が処刑されたと推測する。「国家機密」とされる実数は、はるかに多いと思われる。中国の法律の専門家が処刑実数は年間およそ8,000だと最近述べたという。アムネスティの記録には、新疆でウイグル人が「分離主義」活動や「テロリスト」活動の容疑で死刑判決を受け、執行されたケースがいくつかある。


アクション(嘆願書の書き方)

2006年8月8日以後に手書きをなさりたい方は、サイト主宰者までお問い合わせください。

http://web.amnesty.org/library/Index/ENGEUR570022006?open&of=ENG-CHN
より、アムネスティ大阪UAセンター作成の和文を基とす。

本文書の先行文書:


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