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流石兄弟の絆 (ファイヤ~の弟)

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
 ネットをやめよう・・・・・・。
俺がそう思ったのは、弟者のせいだった・・・。

             --流石兄弟の絆--

俺は暗い町並みを歩いている。
もう町はとっくに真夜中状態。歩く人影も少ない・・・。
しかし、俺は歩く。行く当てもなく、ずっと・・・・・・。
本来なら、俺は今、インターネットをやっている。それは『2ちゃんねる』と言う、某掲示板だ。
しかしもう俺はそれをやらない。そう決めたのだ・・・。

ことの発展は、今から三時間前に遡る。

三週間前・・・・・・

「時に兄者、宿題はやったのか?」
「ふっ、弟者よ。俺がそんな下等なものをやると思うか?」
その時は俺も、普通に掲示板をやっていた。俺はPCの前に座り、隣には弟者がその様子を見ていた。
「ん?これは画像じゃないか?」
「・・・ブラクラだろう」
「そんなことはない!俺は名無しさんを信じる!いざクリック!!」

ガガガガガガガガガガ・・・・・・

「OK、ブラクラゲット。流石だよな、俺」
これも日常の風景。しかし今日は微妙に様子が違った。
「実はな、最近じゃURLを見ただけでブラクラとわかってしまう。正に俺はブラクラハンターってわけだ」
「ふ、流石だな、兄者」
いつもならつっ込んでくるはずの弟者がつっ込まなかった。
(おかしい・・・)
俺は異変を察知し、弟者を監視した。

そして、それから一時間半後、俺は決定的瞬間を目にした。
妹者に弟者が話しかけている。
「妹者よ、兄者はな、一日中ずーっと掲示板で画像を探している、エロ兄者だ。しかも、ブラクラを何回やっても、懲りないんだ。正に馬鹿にか言いようがない」
俺は愕然となった。弟者があんなことを言うなんて・・・。
驚いたのは妹者も、
「兄者、馬鹿なのじゃー」
と、言ってたところだ。
俺は一気に気力を失った。
もうPCをやる気もない。それどころか触ってもいない。
そんな感じで、俺は三週間過ごした。



そして、今に至る。まだ信じられない。弟者のあの言葉。

許せなかった。

ピコンッ!
横の電気屋にある店頭テレビの音。どうやらニュース速報らしい。
『速報です。只今入ってきた情報によりますと、今日午後八時過ぎ、東京都の八本木ヒルズで入り口から出てきたアメリカのモナー事務総長が殺人未遂にあった模様です。拳銃が放たれましたが、ボディーガードの行動により、モナー事務総長は頬にかすり傷を追った程度で済みました』
「うむ、それは初耳だ。早速ニュー速板に行って情報を・・・」
ふと口にした言葉だったが、俺は思い出した。

もうPCはやらないんだ・・・・・・

(そういえば、俺がやらなくなってから弟者、なんかPCをやりまくっているな。・・・どうせエロ画像とか集めているんだろう・・・。・・・・・・・・・エロ・・・・・・画像・・・・・・・・・)
俺は変な誘惑に負けていたのかも知れない。
そのせいだろうか。俺はぼーっと、していたせいで、前を見ていなかった。
ドンッ!
「痛て!」
「あ、すいませ・・・」
運が悪かった。当たったのが、ここらではたちの悪いギコ猫暴走族だった。
「おい、兄ちゃん、良い度胸してんな、ゴルァ!」
なすすべもなく、俺はギコに殴られた。
何発、何発も殴られた。そして俺はゴミ捨て場に放り込まれた。
「そこで一生暮らしてな!」
ギコが去ってから俺はしばらく動けなかった。
痛みのせいもあったが、今日あったことを考えていた。
(糞・・・・・・)
無性に悔しくなった。



俺は仕方なく、家に戻った。本当は嫌でしょうがなかった。
「ただいま・・・」
「おう、どこいってたんだ?心配したぞ」
一番で出迎えたのは運悪く弟者だった。
(気づいてないようだな・・・)
俺は言った。
「馬鹿な兄者のお帰りだ・・・」
「え?何言ってんだよ兄者」
俺は・・・悔しかった。
「あ、時に兄者。これを見るが良い」
突然見せられたのはPC。しかも既に掲示板がダウンロードされていた。
「・・・俺はもうやらない・・・」
「まぁそう言うな、兄者。ここをクリックしてみろ」
指差されたのは、どう考えてもブラクラだった。
「弟者よ。これはブラクラだ。最近じゃURLを見ただけでわかるといったはずだが?」
「どうでも良い。クリックしろと言っているんだ」
「よしてくれ。俺はもうやらない・・・」
「兄者!いつまでそんな事言っているんだ!現実と向き合え!」
驚いた。いきなり弟に説教されたのだから。
そしてその後はゆっくりと優しく言った。
「素直になるんだ・・・兄者」
俺はその言葉につられて言った。
「OK・・・。しかし今回限りだ」

カチッ

ガガガガガガガガガガ・・・・・・

「やはりただのブラクらではないか・・・・・・ん!?」
俺は唐突に声を上げた。
「これは・・・これは・・・!ソニンタンのエロコラ!!」
画面には俺の大好きなソニンタンの、しかもエロコラが映っていた。
俺は聞いた。
「弟者よ・・・これは一体・・・」
「ソニンタンのエロコラ。見てわからないか?少し修正して兄者好みにしといたぞ」
にっこりと答える兄者を見て、俺は涙ぐんだ。そして言った。

「ありがとう・・・弟者」

「おいおい、兄者らしくないな。それより、あれ言ってくれよ」
「そうだな・・・」
俺はゆっくりと言った。

「OKブラクラゲット」



あれから時は経った。
今日も普段の毎日。多分、明日もこれからも。
俺達は絶対な絆を持っている。PCで繋がれた、俺達の絆。

『流石だよな、俺ら』



   ~完~

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