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架空の空間で(モルラ)

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匿名ユーザー

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いつの日だったか覚えてないけれど、あれはまだ俺が2chの事をよく知らなかった時だった。
『現実の俺』では絶対出来ない事を、俺はもなちゃとという架空の空間でやってしまった。

弱気な俺が『人をかばって助けた』という事を。




ある日、学校の友達に『もなちゃと』の存在を教えてもらった。
キャラを自由に選べ、話している途中に場所も移動出来る。
それを聞いて俺は目を輝かせた。
その夜、早速自分の部屋に閉じこもり、もなちゃとへ行った。
最初に選んだキャラはギコだった。
とりあえず適当に部屋に入って、人を待った。
そして、出会った。

おにぎりとしぃ。俺達はとても仲良くなった。
真夜中なのに関わらず、ずっと喋った。
初めてもなちゃとに来て、いきなりできた友達に俺は感動した。
すると、話の中にこんな話題が出てきた。
「好きな2chキャラって何?」
俺ははっきり言って、モナーやモララーぐらいしか知らなかった。
だが、フラッシュを見て、印象に残ったキャラを言った。

「流石兄弟かな?」

しぃも「好きだよ」と言ってくれた。嬉しかった。
すると、他の奴が横から
「流石兄弟ってどんなの?」
と俺達に問いかけられた。
待ってて。と俺は言い、キャラをギコから変えた。
もちろん、流石兄弟にするためだ。
しかし、俺は顔しか分からなく、たまたま出てきたキャラを選び、部屋に戻った。
すると
「流石兄弟は八頭身だよ」
と、しぃにつっこまれた。
実はこれがきっかけで、今の俺がいると言っていいだろう。

分かっているかもしれないが、俺が選んだのは『フーン』だった。

まだこのキャラを知らなかった俺は、変わらないんじゃないのか?と考えたが、
結局分からないのでやめた。
こうして、俺はずっとこのキャラでいた。
何となくかっこよく見えたからだ。
そして、また三人で談笑。
しかし、それも長くは続かなかった・・・。


そいつはいきなりだった。
ギコだ。
そいつはしぃに何回もの告白をする。
「俺の事好き?」
何回も、だ。
もちろんしぃは嫌がった。
はっきり言って、こいつがあの『荒らし』って言うヤツなのか?
と、俺は思った。
おにぎりは途中で部屋を出てってしまった。
俺としぃと、荒らしのギコ。
この三人だけになった。
ギコはあきらめずにしぃに近づく。
すると、彼女は俺の後ろに移動したのだ。
俺は思った。
現実では弱気で、何も出来ないが、これは悪魔で暴力も何もない。
話すことだけが目的。それが『チャット』。
もしかして、俺は彼女を『護る』事が出来るのでは、と。
ギコはなおしぃに猛アタック。
とうとう俺は決心した。

「しぃはわたさない」

多分これが第一声だったと思う。
キーボードを打つ自分の手が震えてた。
こんなにパソコンの前で汗をかくのは初めてだったからだ。
荒らしギコはヤクザみたいな口調で俺に怒鳴るように言う。
一瞬ビクついてしまったが、もしこれで逃げたら、しぃはどうなってしまう?
今の状態、あの第一声を言ってしまった以上、俺に逃げ場はなかった。
彼女を護れるのは、俺だけ。


もう頭が真っ白になってて、今でも言い争った内容は覚えていない。
とにかく彼女を、しぃを護った。
今考えると、本当はギコがしぃを護る方なのに・・・と思ってしまう。
周りにいた人達は無言で俺達の争いを見ていた。
何時間経っただろうか。
とうとう荒らしギコは帰っていった。
しかし、その中で俺は荒らしギコを見て、こう思った。
確かにアイツは『荒らし』だった。
が、アイツもアイツで、良いヤツだったんじゃあ・・・。
そう、争ってる最中荒らしギコは寂しそうな事を口に漏らした。
内容はハッキリと覚えていないが。
しかし、それをつい口にしてしまい、しぃは俺にこう問いかけた。
「あなたは、味方なの?敵なの?」
俺は馬鹿だけど、考え方が違うかもしれないけど、荒らしギコは寂しいヤツだったんだ。
俺は迷わずこう言った。


「・・・さぁ、どっちだろう?でも、アイツと一緒にはしてほしくないな」


もなちゃとのキャラは向きを変える事しか出来ないが、
俺にはしぃが笑っているように見えた。

「ありがとう」


その後、おにぎりが帰ってきて、俺達三人はまた談笑。
夜中の3時頃まで話した。


「じゃあ、行くね・・・」
しぃが俺に言った。
「また、会えるといいね」
まただ。俺に微笑んでいる彼女が目に写った。
俺は最後に、汗で濡れたキーボードにこう打った。

「また会えるよ」

こうして彼女は帰っていった。



次の日の夜、俺は昨晩『彼女を助けたキャラ』を探した。
その時やっと、フーンだという事を知り、AAの全てを知った。
いわゆる、オタクになった訳だ。
よく学校などでこう言われないだろうか?
2chなどを口にすると、「オタクだキモい」と言われたり、馬鹿にされたり、毛嫌いされたりと。
しかし、俺は思う。オタクで何が悪い。
AAの話でだからこそ、何かを得られる事は山ほどあるのだ。
命の大切さ、愛、友情・・・。
日常だけでは教えられない事が得られるのだ。
俺は今現在まで、多くのフラッシュ、AAの物語などを見てきた。
はっきり言って、オタクになって全く後悔していない。
むしろ、感謝している。
今度彼女に会って、好きなキャラを聞かれたら、
俺は迷わずあのキャラの名前を言うだろう。
彼女を助けたクールなAAの名を。

THE END

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