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AA out break (鈴楼)

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匿名ユーザー

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1:脱走

「まったく警察って鈍感だな。」
茶色く、少々毛深いAAがつぶやいた。彼の名前はフサという。彼はおととい、街の拘置所に入った。窃盗の容疑で・・・彼はいわずと知れた盗賊団のリーダー。人を傷つけずにターゲットのみを鮮やかに盗ることで有名だった。
ここはAAの住む街、ライトシティ。思い出したようにサイレンがなり始める。
「待てゴルァ!」
後ろからパトカーが一台、猛スピードでこちらに向かってくる。
「ギコのやつ、やっと気づいたか。ヤレヤレ」
後ろから追ってくる青いAAはどうやらギコという名前のようだ。それにちょっと目をやってから、フサはあらかじめ準備しておいたバイクに飛び乗る。
「さぁ、三日ぶりの鬼ごっこだ。楽しませてもらうよ?」
そう独り言を言うと、勢いよくバイクをスタートさせる。ふとバックミラーを見ると、赤いAA つーが短刀を両手にパトカーの上に乗っていた。
「クナイクロス!」
「やめんくわぁ!」
フサが叫んだときにはもう遅く、ギコの乗っていたパトカーはちょうど四等分になっていた。ギコは間の抜けたようにあんぐり開いた口がふさがらない。
「おい!つー!!さっさと帰るぞ!乗れ。」
フサが怒ったようにいった。
そしてバイクの音が街から遠ざかってゆく。

「また逃げられたモナね?」
ギコが振り返るといつも間にか白いたれ目のAAが立っていた。
「(いつのまに・・・)すまねぇ、しくっちまった。ところでモナー、お前ここまで走ってきたのか?」
この場所から拘置所まではけっこう距離がある。
「そうだけど、それがどうかしたモナ?」
たれ目のモナーが答える。
「いや、なんでもない。しょうがないから帰るぞゴルァ。」
ギコは、さっきまでフサとつぅがいた場所を悔しそうに見てから言った。


2:罪人の街
こちらフサとつー。フサはまだ何かを怒っているのか、ムスッとしている。
「サッキカラソンナ顔シテ、ドウシタンダ?フサ。」
「お前が短刀を振り回したことに腹を立ててるんだよ!あそこであえて暴れる必要もなかっただろ?」
「逃走ヲ手伝ッテヤッテソンナ態度カヨ。」
「ギコに当たったらどうすんだよ。久しぶりにダチに会って、ついでに鬼ごっこでも楽しもうと思ったのに!」
ダチとはもちろんギコのことだ。幼少時代、彼らはとても仲がよく、お互いを親友と呼び合ってたことはつぅも知っている。なぜならつーも一緒に遊んだ仲だから。
「私ダッテ久シブリニ会ッタノト一戦交エタカッタサ。」
「どうもお前の頭の中はわからん。」
普通は友達に短刀なんか向けるだろうか?まぁこいつは、子どものころから振り回していたが。
前を見ると、ある看板が見えてきた。
~一般人は立ち入り禁止!コレより先、罪人の街!!~
フサはだんだんとバイクの速度を緩め、立ち入り禁止の看板を少し通り過ぎたところでとまる。
そして罪人の街、クライムシティにむかってふたりのAAはあるいていった。

『速報です!たった今入ってきた情報によりますと、三日前に逮捕されたマーブル・ファミリーのリーダーと思われる男・・・フサ容疑者が拘置所から脱走、現在も逃亡中です!』
テレビの中のアナウンサーらしきAAが慌てた様に原稿を読んでいる。
「時に兄者、フサは脱走に成功したようだぞ?」
人気のない寂れたビルのなか。青色のAA,弟者がテレビを眺めながらいった。
「当然だ。何回あそこから脱走していると思うんだ?」
流石兄弟の背後からいきなりフサが声をかけた。もちろんつーも一緒だ。
「「突然後ろに立つんじゃない!」」
流石兄弟の声がきれいにハモる。
「流石ダヨナ、俺ラ ダロ?」
すかさず二人が決まり文句を言う前につーがつっこむ。いつものように言おうとした兄者と弟者はとたんにむくれっ面になった。無言の怒り。
「マァ、ソンナニ怒ルナヨ。」
「元はお前が悪いぞ?つー。」
笑いをこらえながらフサが言った。ソレを無視して兄者と弟者はテレビの電源を切り、むくれっ面のままたちあがる。
「俺らは早めに寝る。」
どうやらふて寝するらしい。
「おい、もうねんのかよ。約束どうりデータかっさらって来たってのに・・・。」
フサがメモリースティックをチラつかせたが、兄者はぶっきらぼうに明日でいい、といって弟者と共に自分達の北側の部屋に戻っていった。
結構苦戦してもってきたデータだ。反応が薄いとちょっと悲しい。
「今回は長めの滞在だったね。」
今度は西側の部屋から黄色いAA,モララーが出てきた。右手に自分用のショットガン、左手に日本刀を握っている。
「コレを盗るのにてこずってね。」
さっきのメモリもモララーにも見せる。
「流石兄弟の頼みごとってコレだったのか。あ、これ研ぎ直しておいたからな。」
「おぉ、サンキュ。」
早速フサは鞘から刀を抜いて月明かりに照らす。実はその刀も盗品だったりする。モララーからはかなりいい刀だからな と言われているがモララー以外の(マーブル・ファミリーの)メンバーはさほど武器に詳しいAAもいなかったので最初はガセとも思ったが、よく斬れるところを見ると嘘でもないようだった。おまけに鞘まで鉄製のため防御面にもほかの武器に引けをとらないスグレモノだ。
「ふゎぁ~ぁ俺も流石兄弟を見習って早めに寝るかな。」
「俺も寝るからな。」
フサとモララーは西側の部屋に入る。ちなみにもうひとつ南側にある部屋はつーの部屋だ。ほんとは一人一部屋といきたいところだったのだが、3つしか部屋がないのだからしょうがない。ほかのビルに移るという手もあったが、立地条件が合わず部屋のことは我慢することになったのだ。
ちなみにつーはとっくの昔に部屋に戻ってしまったらしく、そこにはもういなかった。
そして、フサたちのいるビルの電気はすべて消えた。

3:ウィルス
こちらはライトシティの警察官用アパート。
「ギコ君!タカラ君!朝ごはんできたよぉ!!」
ピンクのAA,しぃが叫んだ。すぐそばのテーブルにはできたての朝食(トースト、スクランブルエッグ、フランクフルト等)が並んでいる。
「う~ん・・・ZZz」
「そろそろおきんか!馬鹿刑事!」
ドガッ と言う鈍い音につずいてギコが叫び声をあげる。
「ってぇ、何するんだよ!タカラ!!」
「いくら呼んでもおきないからたたき起こしただけだよw」
ギコと同じ水色のAAが細いつり目をさらに細くして言う。音からいって、たたき起こしたと言うよりも殴り起こしたと言うほうが正しい。ギコの頭には大きなたんこぶがひとつ乗っかっていた。
タカラはギコの双子の兄だ。そのため色がほとんど変わらない。タカラもしぃも、もちろんギコも警察の仕事をしていた。この街で仕事といったらコレしかないのだ。そう、ここは警察の街・・・。
普段と変わらぬ一日が始まるはずだった。だがソレは、ある侵入者たちによって無惨にも変わってしまう。そんなこととは知らず、三人は朝食を楽しそうに摂っていた。

ところ変わって、クライムシティ。
兄者と弟者がいつもとは違う顔でパソコンに向かっていた。側には浮かない表情のフサもいた。なぜか重苦しい雰囲気が流れている。
「今回のは、ちょっと危険なミッションになるかもしれん。」
重い口を兄者が開く。彼らが見つめるウィンドウにはクライムシティとライトシティ、その周辺の地図が載っており、無数の点がライトシティに向かって動いている。
「新種だな、兄者よ。フサ、コレは全員で行った方がいい。」
「そうか、皆を起こしてくる。」
そういってフサは部屋を出る。
「今回は何系のウィルスだと思うか?」
弟者が兄者にいった。
「おそらくアヒャ型・・・T744をいじくったものだと思うが。それにしても数が多い。まったく、いったいどこの香具師がやっているんだ・・・?」
最近、ウィルスが異常発生している。しかもライトシティばかりを狙って。
「どうだ?状況は?」
フサがつーとモララーをつれて部屋に戻ってきた。三人ともしっかりと自分の武器を携えている。
「やつら、思ったよりも速度が速い。急いだほうがいい。」
弟者が新しくプログラムを起動させながら言った。

ガガガッガッガ

兄者のPCから不吉な音が・・・。
その瞬間弟者は拳を握った。アイツ性懲りも無くまた踏みやがった!!
「「「「こんなときにソニンたん画像なんて探してんじゃねぇ!♯」」」」
「み、皆 モチツケ!漏れはまじめにやってたぞ?だいたい今マウスになんか触れなかったじゃないか!!」
兄者が必死に弁解する。
「じゃぁなんでかってにPCが動くんだろうなぁ?」
弟者がものすごい形相で迫る。と、そのとき兄者のPCにまた光がともった。そこには<警告>の文字と、小さく別ウィンドウで『ファイアオールが破壊されました。』とある。
「な、漏れの警戒網が・・・!」
「ちょっとまて、ウィルスがライトシティに侵入している!!」
モララーが目を丸くして叫んだ。
「チッ、急ぐぞ!!」
フサの一声で、一行はライトシティに向かった。

4:アヒャ型T745
『こちらライトシティのセンタータワー!街にウィルスと思われる侵入者を確認!全員直ちに持ち場に着け!!』
部屋にあるスピーカーから司令官のあわただしい放送が聞こえてきた。
食事中のギコたちはすぐさま武器を持つ。(といっても拳銃と警棒のみだが。)
ちなみにセンタータワーとは文字どうり、街の中心にある大きなビルである。
そこでは監視員たちがモニターで街とその周辺を交代性で見張っている。
もちろんフサたちのような盗賊・荒らし・ウィルスを早期発見、逮捕または削除するためだ。
この街の心臓のようなもので、出動命令などもここから出される。そのため、それに携わる司令官がうじゃうじゃいる。
『油断するなよ、数が多い!三人組のパーティと離れるな。まだ敵がどんなものか明確じゃない。』
無言でアパートから出てきた三人にまた、司令官の声。どうやらスピーカーは街中につけられているようだ。三人組のパーティは部屋のメンバーと同じ構成である。
アパートからほかのAAたちもでてくる。緊迫とした空気が流れる。出てきたAAたちは口々に言った。
「ウィルスがなぜこの街を?」
「ウィルスや荒らしの類はこの場所を嫌って決して来ようとしないのに・・・。」

そのころフサたちはライトシティに向かって全力で走っていた。
「アァ!モウ、ミンナ遅イ!!私チョット先ニ行ッテ掃除シトクヨ!!」
おもむろにつーが言った。彼女はさほど全力ではなかったらしく、あっという間に50㍍先に行く。
「ダァァァァ!つー!!単独行動するんじゃねぇ!!」
リーダーの声につーがスピードを緩めた。そこに全員が追いついて、また5人で走り始める。
「ッタク何ダッテイウノサ?掃除シテテアゲルッテ言ウノニ」
「今度のは最新型のウィルスだからな。どんなのかわからないから危険なんだからな。」
少し憤慨ぎみのつーをモララーがなだめる。
そうこうしている内にライトシティの入り口が見えてきた。もうすでに戦闘が始まっているのか、銃の音や何かが爆発するような音が聞こえる。
「ところで兄者よ、ハッキングした香具師はだいたい検討ついたのか?」
弟者が対ウィルスソフトの詳細設定をいじくりながら聞く。
「だいたいも何も・・・ハッキングしたのは街でドンパチやってるあのウィルスたちだよっ♯」
「「「「あんだってぇ??」」」」
4人が同時に兄者を振り返った。
「じゃあ、もしかしてあのウィルスたちは兄者のPCを経由していったのか??」
「どうもそのようだ。」
フサの質問に兄者が歯軋りをしながら答えた。
「モウスグ街ニ入ルゾッ!」
つーの叫び声に前方を向くと、すでに街に入っていた。
だが、そこはもう<街>ではなかった。崩れかかったビルと数え切れないほどの数の倒れた街のAAたち。あたりは血の海と化していた。
思ってもいなかった街の様子にフサたちも戸惑いを隠せない。
「これ、全部あのウィルスが・・・?」
わかりきっていることだったが、兄者は口に出さずに入られなかった。今までのと違う。ウィルスがAAを殺すなど聞いたことがない。
「アヒャヒャヒャヒャヒャ、マダイヤガッタ。」
「!?」
声とともに2体のAA、いや、AAの形をしたウィルスがビルの上からこちらをめがけて降ってきた。にごったような濃い青色で、顔はつーににているが*のような傷はない。その手には角ばった鉈に似たような武器を持っており、ウィルスの1,5倍はありそうだ。
降ってきたウィルスをフサとモララーが武器で防ぐ。が、ウィルスは鉈を振り切り二人を吹っ飛ばす。普通では考えられないようなすさまじいパワー。
「やはりアヒャ型か。」
「オヤ、詳シイネェ」
ぽつりと言った兄者の独り言に一体のウィルスが反応し、斬りかかる。

ガキイイィィィン

「クゥッ」
その前をつーが何とか防いだ。そのまま蹴り飛ばしてもう一体に見事にヒットする。そこにモララーのショットガンが火を噴く。

ズゴゴォォォ

「グググオオオォォッォォ」
二体のウィルスがこの世のものとは思えないような叫び声をあげる。
「とどめだっ!」
後方から助走をつけてきたフサの刀が一閃。
斬られた二体は一瞬光に包まれたかと思うと、くすんだ青色のガラスだまになってから砕け散った。その一部を弟者が採集する。
「ターゲットを確認、削除実行!」
兄者がそう唱えると、PCに取り付けられた小さなアンテナみたいなものから光が発生し、ウィルスの残骸を飲み込む。数秒してから光はまたアンテナからPC内に戻った。もちろん、そこにあったガラスのかけらはない。削除完了だ。
「やはりT745だったぞ、兄者。」
キーボードをとんでもない速さで打ちながら弟者がいった。どうやら、先ほどのかけらから情報を引っ張り出しているようだ。
「フサ、まだやるんだよな?」
確認の意味でモララーがたずねた。
「あぁ、まだかなり残っているみたいだ。」
ちょっと耳を傾けると『アヒャヒャヒャヒャヒャ』という声が街中にこだましているのがわかる。
「分析ハ後ニマワサナイノカ?弟者。ボサッチステルト殺サレルヨ?アヒャヒャw」
「笑い声が同じだとちょっと不気味だな。」
弟者が苦笑しながらPCを閉じ、代わりに拳銃を取り出す。
「ギコたちが心配だ。急ぐぞ。」
フサたちは街の中心部へと走っていった。
ビルの上から不気味に笑っているたれ目の旧友にきずかずに。

5:感染
ギコたちはセンタータワーに向かって走っていた。どういうわけか一時間ほど前から指示が出ない。それに加えてこちらが無線で呼びかけても何の応答もないのだ。
ふと、いやな予感がよぎる・・・生きている人がいないという最悪の事態だけはあってほしくない。3人とも思っていることは同じだった。
しかしその思いは届かない。3人の願いはたれ目の親友に打ち砕かれることになるのだ。
突然ギコは言った。
「アイツ・・・モナーは無事だろうか。」

ここはセンタータワー前。そこにはつーを除いたマーブルファミリー全員がそろっていた。戦いながらだったため、はぐれてしまったのだった。
「つーは大丈夫だろうか、兄者。」
「漏れの予想では30秒後に来るな。」
間違いない という顔で兄者がつぶやいた。その妙な顔にあきれながらフサが兄者のほうを向く。
「んなこと予想するんじゃねぇよ。いくらつーの足が速いっていってm」
「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
フサが言い終わる前につーが真上から降ってきた。そのまま短刀を振りかざす。
ズゴオオォォ
「つー!?」
間一髪で皆よけた。砂埃の中から大きくえぐれたアスファルトとつーが現れた。だが、つーの目は・・・
「つーはちょっと正気じゃないっぽいからな!」
モララーが警告した。確かにいつものつーじゃなかった。まるで快楽を求める殺人者のようだった。
「兄者、アヒャ型T745に感染能力はあるのか?」
「恐らくあるだろう・・・つーからアヒャ型T745と同じ反応がある。」
弟者の質問にPCを叩きながら兄者が答えた。その瞬間つーが音も立てずにこっちに向かってきた。狙うは流石兄弟・・・。
「アヒャヒャヒャヒャ!」

スパーン スパーン

「う・・・・・・ゎ」
つーによって2人のPCが真っ二つになった。だが流石兄弟には興味がないらしく、クルリと後ろを振り返る。その目はしっかりと複雑な表情をしているフサを捕らえていた。
「おまえら、さきにタワーの様子見てこい。」
刀を抜きながらフサが言う。
「いくらフサでも凶暴化したつーを止められるとは限らないからな!」
モララーもショットガンを構える。残る気らしい。
「モララー、お前も行け。いつ敵が来るかわからん。」
「それもそうだが・・・フサが」
モララーの心配そうな顔をよそに、フサが軽く微笑みながら言った。
「俺なら心配ないさ。ちゃんとつーを連れてくる。だから先に行ってろ。」
しぶしぶ武器を下げてモララーと流石兄弟はセンタータワーの入り口へと向かっていった。
フサは改めてつーに向き直る。一触即発の緊迫した雰囲気・・・。
「絶対にお前を元に戻してやるからな。」
そういって、フサが先に攻撃を仕掛けた。つーはそれを高々としたジャンプで避ける。そのままさっきと同じように日本の短刀に全体重をかけ、フサめがけて飛んでゆく。
あとはもう、それのくり返しだった。息切れをしているフサに対し、つーは微塵も疲れを感じさせない。
(早いとこ決着つけねぇと、こっちがやられちまうな。  それなら、少々の痛みは我慢するかな。)
意を決したフサは、またつーに斬りかかる。もちろんそれを予想していたつーは飛行に近いジャンプをし、フサに短刀の刃を向ける。

キイイィイン ザシュッ 

フサは右手に持っている日本刀を投げ捨て、つーの短刀の一本を鞘で、もう一本は・・・・・・・・・・・・・右肩に受けていた。予想外の行動に目を見開いてとまどうつー。
「動きがワンパターンだぜっ、つー。(すまねぇ!)」
右肩の痛みに顔をゆがめながらも、フサはつーの腹に自分の拳を叩きつけた。そのままひざを突いて倒れようとするのを、無傷の左手でしっかりと受け止める。
つーが瞳をつぶる直前にあの濁った青いガラス球が出てきて、パリンとはかない音を立てて消えていく。PCが無くても一応削除はできるようだ。
「ふうっ、まったく世話のかかるやつだな。」
フサが独り言を言って立とうとした、そのとき
「フサ!お、お前・・・。」
そこには見覚えのある刑事3人が唖然とした表情でただつったっていた。そう、あの懐かしい旧友3人が。 
「ギコにしぃにタカラしゃねぇか。久しぶりだな。」

6:秘められた能力
一方モララーたちは各フロアを覘きながら順調にタワーの上のほうへ進んでいた。というのも、人っ子一人いないのだ。本来いるはずの司令官や警備員さえいない。
「こうも人がいないとかえって不気味だな、ここは。」
「人ならここにいるモナ。」
(!?)
兄者の独り言に突然現れたモナーがにっこりしながら答えた。
3人とも一度は人がいないと思っていたため驚きを隠せない。
「モナー、逮捕する前に司令官がいない理由を教えてほしかったりするんだからな!」
遠まわしに、でも強い口調でモララーが問う。モナーのやつ、笑顔の裏から殺気が滲み出てやがる。3人全員とも強くそう感じていた。
「今はもう司令官という存在はないモナ。でも死んだわけじゃないモナよ?」
顔は笑顔のままでモナーが歩み寄る。後ずさりしながら今度は弟者が口を開く。
「正直言って、理解不能なのだが。司令官は存在しないというのに死んでいないとは?」
「そこのボンクラ兄弟にいう必要はないモナ。モララー、モナたちについてくるのなら教えてあげてもいいモナよ?」
((ボンクラだと!?))
(なんで俺なんだよ・・・。)
「モナー、たち〟ということはほかにも誰かいるのか?」
「モララーはまだ自分の能力に気づいてないモナ?」
((そうかいそうかい、ボンクラは徹底的に無視するのかいッ#))
(能力・・・?ますます意味はわからないし、流石兄弟はひそかにキレてるし。)

*ハハオヤに見つかりそうなので米をちょいと書いて中断*

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