(えっわかんない?)
(じゃあ教えてあげるよ)
(俺は、悪魔のルカ。よろしく)
(早速だけど、俺には天使の友達がいる)
(そいつの名前はテリーって言うんだ)
(あいつには彼女がいて、名前がサクラって言うんだ)
(とってもかわいいニンゲンなんだ)
(今、魔界にはニンゲン界に侵攻する計画がある)
(ニンゲンは皆殺す計画)
(俺は反対した。『全部殺すなんて駄目だ!』って・・・)
(でも決まってしまった)
(とてもイヤだった)
(今ニンゲン界に行く機械の中)
(たぶんテリーがサクラを守ろうとするはず)
(そして、俺を殺すだろう)
(だがそれも良い)
(友に殺されるってのもなかなか味わえないな)
(さあ着いた)
「何だおまえら!」
(テリーの声だ・・・)
「ニンゲン界を滅ぼすために来た悪魔の軍勢だよ」
「てめえ・・・ルカか!?」
(さあ俺を殺せ!)
「ああそうだ。ニンゲン界にいる者は皆殺す」
(そうされたくなければ俺を殺せ!)
「まさか・・・、サクラもか!?」
(俺を殺さないとそれが実際に起こるんだぞ!)
「当たり前さ」
(早く殺してくれ!)
「この野郎おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ドス。
刺された。生暖かい血の感触。
(良かったサクラを殺さずに済んだ)
(なんでサクラを殺したくなかったんだろうか)
何でサクラを殺したくなかったんだろう?
多分好きだったんだな
でももう無理だ
テリー、幸せに暮らせ
FINE